今回は「法人化の相談ができる場所」について解説をしていきます。
「法人化しようとしている」、もしくは「法人化しようか悩んでいる」ときは、わからないことも色々と出てくるため、専門家に相談したいと考える人が多いです。
しかし相談内容が多岐に渡り、また相談できる専門家にも色々と種類があるため、「どこに何を聞けば良いかわからない」と悩む人もいます。
そこで今回は、「法人化について相談できる場所と内容」をわかりやすく解説していきます。
「これから法人化の手続きをする」、「法人化すべきか悩んでいる」という場合はぜひ参考にしてください。
法人化の相談をするべき理由
まず前提として、法人化をするなら1度は専門家に相談をしてみるべきです。
その理由としては以下が挙げられます。
- 法人化や許認可の手続きはややこしく手間がかかる
- 資金調達についても相談できる
- 今が法人化するべきタイミングではない可能性がある
まず、法人化の手続きはややこしいうえに手間がかかるものです。
そのため間違いや抜けが生じる可能性がありますし、時間を取られて本業がおろそかになってしまう可能性もあります。
とくに許認可に抜けがあると処罰の対象になることもあるので注意が必要です。
また手続きだけでなく、資金調達の相談ができるところもあります。
金融機関に行く前に専門家に相談し、アドバイスを受けておけば、融資を受けられる可能性はグッと高まるでしょう。
そしてそもそもの話として、「本当に今が法人化すべきタイミングなのか?」ということも1度は相談しておくべきです。
というのも法人化はすれば良いというわけではなく、場合によっては法人化によってむしろ損をしてしまうケースもあります。
そこで事前に相談することで、「法人化によってどれくらいの節税が見込めるのか」、「自分が法人化する場合のメリット・デメリットにはどんなものがあるのか」といったことを個別具体的に確認できるわけですね。
法人化は事前にしっかりと検討をし、準備をしたうえで行うべきものです。
実際、「法人化を後悔する10個のパターン」の記事でもお話ししていますが、法人化したことを後悔しているケースも多数あります。
だからこそ法人化については、事前に専門家や窓口に相談しておかなければいけないのです。
法人化の相談ができる専門家
法人化の相談ができる専門家としては、以下が挙げられます。
- 税理士
- 司法書士
- 行政書士
- 社会保険労務士
- 弁護士
- 中小企業診断士
ちなみに1つの事務所で複数の資格を有していたり、異なる士業と業務提携をしていたりするケースも多いです。
それでは、それぞれどのようなことを相談できるのか詳しく解説していきます。
税理士
税理士は税務の専門家です。
法人化については、主に以下のことを相談、依頼できます。
- 税務関連
- 融資関連
- 法人化による節税効果の確認
税理士には、法人の税務関連の手続きや、融資関連について相談ができ、それらの書類作成を依頼できます。
基本的には法人化のさいに相談した税理士とは、そのまま顧問契約を結ぶことが多いです。
長い付き合いになるため、相談する税理士はしっかりと検討した方が良いでしょう。
また税理士に相談すれば、法人化によってどれくらい税金が有利になるのかを確認できます。
細かい計算をせずに法人化してしまうと、逆に税負担額が重くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
税理士に相談すればそういった面も踏まえて、今が法人化すべきタイミングか否かを教えてもらえます。
司法書士
司法書士は登記の専門家です。
定款などの法人化にかかわる書類の作成や定款認証、設立登記申請などの法人化手続きについて相談、依頼ができます。
登記手続きを代理でできるのは司法書士だけです。
税理士や行政書士など、ほかの士業にはできません。
そのため登記関連で悩んでいることがあるなら、司法書士に相談する必要があります。
ちなみに設立登記申請の手続きを司法書士に依頼する場合の報酬相場は7万円~15万円程度です。
行政書士
行政書士は行政関連の書類作成や手続きの専門家です。
法人化に関わる部分で言えば、定款の作成と認証、許認可書類の作成と手続きについて相談できます。
とくに建設業、飲食業、運送業、不動産業など、行政の許認可が必要なる業種の場合は、許認可の申告漏れを防ぐためにも行政書士への相談をおすすめします。
無認可営業は処罰の対象となるので注意してください。
社会保険労務士
社会保険労務士(社労士)は社会保険手続きの専門家です。
法人化すると社会保険への加入義務が生じるため、手続きの相談をすることになります。
また労働保険関係の手続きについての相談先も社会保険労務士です。
さらに社会保険労務士には、自社の就業規則や労務管理についても相談できます。
そのため、とくに社員を雇っている場合などは1度相談してみると良いでしょう。
弁護士
弁護士は法律の専門家です。
弁護士に相談することで、会社機関の設計に法的な問題がないか確認できたり、定款に法律上必要な記載の抜けがないか確認してもらえたり、そのほか事業にかかわる法的なサポートを受けたりできます。
たとえば、各種社内規定の整備や雇用契約書について相談することも可能です。
法律面をしっかり整備しておきたい場合は、1度弁護士に相談してみると良いでしょう。
中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業の経営に関する専門家です。
経営課題の診断、改善策の提案などをしてくれます。
中小企業診断士を一言でいえば、経営コンサルタントの国家資格ですね。
法人化するにあたっては、資金繰りや融資制度、助成金などについて相談できます。
法人化に伴って経営面や資金面を見直したい、改善したい、という場合は、中小企業診断士に相談してみると良いでしょう。
法人化の相談ができる窓口
法人化については専門家以外に、以下のような公的機関の窓口で相談することもできます。
- 法務局
- 商工会議所・商工会
- 日本政策金融公庫
- 税務署
専門家に頼らず、自分で法人化の手続きをする場合はこれらの窓口が頼りになります。
それでは1つずつ解説していきましょう。
法務局
「法務局」は、登記・戸籍・国籍・供託・公証・司法書士及び土地家屋調査士、人権擁護、法律支援、国の争訟の事務を処理するための機関です。
法人化においては、登記申請にかかわる相談をすることができます。
ただし、公的機関であるため書類作成や申請代行を依頼することはできません。
あくまでも登記申請についてアドバイスをもらえる場所だと認識しておきましょう。
商工会議所・商工会
「商工会議所」・「商工会」は、中小企業や国際的事業の支援を行っている組織です。
商工会議所は経済産業省の経済産業政策局、商工会は経済産業省の中小企業庁が管轄しています。
どちらも中小企業や小規模事業者の支援を行っており、創業や法人化に関するさまざまなことを相談可能です。
どこに相談すればわからない悩みがあれば、とりあえず地域の商工会議所・商工会に聞いてみると良いでしょう。
ただし、各種手続きの代行や書類作成については受け付けていないので注意してください。
日本政策金融公庫
「日本政策金融公庫」は、民間金融機関の取り組みを保管し、中小企業、小規模事業者、農林漁業者などを支援する政策金融機関です。
融資や創業計画書について相談できるほか、日本政策金融公庫自体も新しく事業を始める人への融資を行っています。
専門家に頼らず資金調達をする場合は、金融機関で融資を受ける予定であっても先に日本政策金融公庫に相談しておくのがおすすめです。
とくに法人化における資金面や融資の審査に不安がある場合は、1度相談に行ってみると良いでしょう。
税務署
「税務署」は、納税にかかわる仕事をしている公的機関です。
そのため法人化における税金関係について相談できます。
法人設立届出書や青色申告の承認申請書の記載方法についても相談できるので、これらの書き方が分からない場合は相談に行ってみてください。
ただし、個別の事案に関する相談は受け付けてもらえなかったり、相談のために事前予約が必要になったりする場合があるので、税理士ほど融通が利くわけではありません。
あくまでも税金に関して、比較的軽めの相談ができる機関だと捉えておくと良いでしょう。
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法人化のご相談については、今が本当に法人化するべきタイミングかしっかりと検討したうえで、税務だけでなく、融資や助成金、補助金まで視野に入れて、さまざまなご提案をさせていただきます。
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【まとめ】法人化するなら専門家に相談してみるべき!
今回は「法人化の相談をどこにすれば良いか?」について解説をさせていただきました。
結論から言えば、法人化に関する相談は事前にやっておくべきです。
法人化の手続きはややこしいものですし、万が一抜けがあると処罰の対象になる可能性まで出てきてしまいます。
それに「そもそも今が本当に法人化に適したタイミングなのか」というところも、1度専門家の意見を仰いでおいて損はないです。
ちなみに、もしどこに相談するべきか迷っているなら、ぜひ1度池上会計にご相談ください。
税理士の立場から、あなたの事業が法人化する場合のメリットとデメリットを個別にしっかりとお伝えさせていただきます。
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